せいかつてききょうかんとぶんがく
生活的共感と文学

冒頭文

私の生活も随分夥しい或は根本的な変化をうけていますが、それはおそらく、この四年の間に成金になりもしなかった大多数の国民が、その日々で経て来ている、その変りかただと思います。事の端々では、いろいろ特別な点もあるわけですが、しかし総ての変りかたに益々自分一個のことではないのだという感じが深まって来て、文学の仕事にたずさわる者としてこの感覚は一つの収穫とよび得るものではなかろうかと思います。

文字遣い

新字新仮名

初出

「改造」1941(昭和16)年7月時局版

底本

  • 宮本百合子全集 第十七巻
  • 新日本出版社
  • 1981(昭和56)年3月20日