おおつごもり
大つごもり

冒頭文

(上) 井戸は車にて綱の長さ十二尋(ひろ)、勝手は北向きにて師走(しはす)の空のから風ひゆう〳〵と吹ぬきの寒さ、おゝ堪えがたと竈(かまど)の前に火なぶりの一分は一時にのびて、割木(わりき)ほどの事も大臺(おほだい)にして叱りとばさるゝ婢女(はした)の身つらや、はじめ受宿(うけやど)の老媼(おば)さまが言葉には御子樣がたは男女(なんによ)六人、なれども常住内にお出あそばすは御總領と末お二人、少

文字遣い

旧字旧仮名

初出

底本

  • 日本現代文學全集 10 樋口一葉集
  • 講談社
  • 1962(昭和37)年11月19日第1刷