パステルのりゅう |
パステルの竜 |
冒頭文
これは上海(シヤンハイ)滞在中、病間に訳したものである。シムボリズムからイマジズムに移つて行つた、英仏の詩の変遷は、この二人の女詩人の作にも、多少は窺(うかが)ふ事が出来るかも知れない。名高いゴオテイエの娘さんは、カテユウル・マンデスと別れた後、Tin-tun-Ling と云ふ支那人に支那語を習つたさうである。が、李太白(りたいはく)や杜少陵(とせうりやう)の訳詩を見ても、訳詩とはどうも受け取れな
文字遣い
新字旧仮名
初出
底本
- 筑摩全集類聚 芥川龍之介全集第四巻
- 筑摩書房
- 1971(昭和46)年6月5日