ふうがわりなさくひんについて
風変りな作品に就いて

冒頭文

「貴君(あなた)の作品の中(うち)で、愛着を持つてゐらつしやるものか、好きなものはありませんか」と云はれると、一寸(ちよつと)困る。さういふ条件の小説を特別に選(よ)り出す事は出来ないし、又特別に取扱はなくてはならない小説があるとも思へない。第一、自分の小説といふものを考へた時に、その沢山(たくさん)な小説の行列(ぎやうれつ)の中から、特に、私(わたし)が小説で御座(ござ)ると名乗つて飛び出して来

文字遣い

新字旧仮名

初出

底本

  • 筑摩全集類聚 芥川龍之介全集第四巻
  • 筑摩書房
  • 1971(昭和46)年6月5日