たばたじん
田端人

冒頭文

この度は田端(たばた)の人々を書かん。こは必ずしも交友ならず。寧(むし)ろ僕の師友なりと言ふべし。 下島勲(しもじまいさを) 下島先生はお医者なり。僕の一家は常に先生の御厄介(ごやくかい)になる。又空谷山人(くうこくさんじん)と号し、乞食(こつじき)俳人井月(せいげつ)の句を集めたる井月句集の編者なり。僕とは親子ほど違ふ年なれども、老来トルストイでも何(なん)でも読み、論戦に勇なるは敬服すべ

文字遣い

新字旧仮名

初出

底本

  • 筑摩全集類聚 芥川龍之介全集第四巻
  • 筑摩書房
  • 1971(昭和46)年6月5日