ぶんしょうとことばと
文章と言葉と

冒頭文

文章 僕に「文章に凝(こ)りすぎる。さう凝(こ)るな」といふ友だちがある。僕は別段必要以上に文章に凝つた覚えはない。文章は何よりもはつきり書きたい。頭の中にあるものをはつきり文章に現したい。僕は只(ただ)それだけを心がけてゐる。それだけでもペンを持つて見ると、滅多(めつた)にすらすら行つたことはない。必ずごたごたした文章を書いてゐる。僕の文章上の苦心といふのは(もし苦心といひ得るとすれば)そ

文字遣い

新字旧仮名

初出

底本

  • 筑摩全集類聚 芥川龍之介全集第四巻
  • 筑摩書房
  • 1971(昭和46)年6月5日