えいきゅうにふゆかいなにじゅうせいかつ
永久に不愉快な二重生活

冒頭文

中村(なかむら)さん。 問題が大きいので、ちよいと手軽に考をまとめられませんが、ざつと思ふ所を云へばかうです。 元来芸術の内容となるものは、人としての我々の生活全容(ぜんよう)に外(ほか)ならないのだから、二重生活と云ふ事は、第一義的にはある筈がないと考へます。 が、それが第二義的な意味になると、いろいろむづかしい問題が起つて来る。生活を芸術化するとか、或は逆に芸術を

文字遣い

新字旧仮名

初出

底本

  • 筑摩全集類聚 芥川龍之介全集第四巻
  • 筑摩書房
  • 1971(昭和46)年6月5日