げんだいてつがくこうわ
現代哲学講話

冒頭文

序 私は今現代哲学に就いて、教師風の説明を与えることを目的としているのではない。無論おのずからそういう結果になった部分もあるし、又そうなることを避けねばならぬ理由もないのだが、併しいつも私にとって、もっと遙かに大事な問題は、吾々が実際に生活しているこの現在の社会に触れて発生する処の、時事的な或いは又原則的な問題なのであって、こうした時事的又は原則的な問題をば、時事的で且つ原則的な形で(そ

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 戸坂潤全集 第三巻
  • 勁草書房
  • 1966(昭和41)年10月10日