せかいはもとめている、へいわを!
世界は求めている、平和を!

冒頭文

二十世紀の後半の第一年—一九五一年がわたしたちの良心の前にひらかれた。昨年の六月二十五日、朝鮮に動乱がひきおこされて以来、日本では世界平和に対する一部の人々の確信がゆらいだ。一九四九年から、南北統一のために努力しつづけていた朝鮮の人々の間に、どうして戦争がひきおこされたのだったろう。こんにち、朝鮮についてわたしたちは客観的に信じるに足りるだけの真実を開かれていない。 やがて歴史が新しい頁

文字遣い

新字新仮名

初出

「婦人民主新聞」1951(昭和26)年1月1日号

底本

  • 宮本百合子全集 第十六巻
  • 新日本出版社
  • 1980(昭和55)年6月20日