ぶんしちもとゆい
文七元結

冒頭文

一 さてお短いもので、文七元結(ぶんしちもとゆい)の由来という、ちとお古い処のお話を申上げますが、只今と徳川家時分とは余程様子の違いました事で、昔は遊び人というものがございましたが、只遊んで暮して居ります。よく遊んで喰って往(ゆ)かれたものでございます。何(ど)うして遊んでて暮しがついたものかというと、天下御禁制の事を致しました。只今ではお厳(やかま)しい事でございまして、中々隠れて致す事も

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 圓朝全集 巻の一
  • 近代文芸資料複刻叢書、世界文庫
  • 1963(昭和38)年6月10日