いっぴょうのきょうくん
一票の教訓

冒頭文

日本の新しい出発にとって意義深い総選挙は、四月十日に行われ、十五日までには全国の成果が知らされた。 前もって数えられていた全国の有権者は三千九百八万九百九十人といわれ、そのうち婦人有権者は二千九十一万七千五百九十三人とされていた。永年の戦争で、夥しい男子を家庭から失っている日本の姿がここに示されていたわけである。 婦人の参政権が認められてから、総選挙まで、私たちは幾度、日本の婦

文字遣い

新字新仮名

初出

「婦人公論」1946(昭和21)年6月号

底本

  • 宮本百合子全集 第十六巻
  • 新日本出版社
  • 1980(昭和55)年6月20日