ごろつきのしょうてん
破落戸の昇天

冒頭文

これは小さい子供を持った寡婦がその子供を寐入(ねい)らせたり、また老いて疲れた親を持った孝行者がその親を寝入らせたりするのにちょうどよい話である。途中でやめずにゆっくり話さなくてはいけない。初めは本当の事のように活溌な調子で話すがよい。末の方になったら段々小声にならなくてはいけない。     一 町なかの公園に道化方の出て勤める小屋があって、そこに妙な男がいた。名をツァウォツキイと云っ

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 諸国物語(上)
  • ちくま文庫、筑摩書房
  • 1991(平成3)年12月4日