一本腕は橋の下に来て、まず体に一面に食っ附いた雪を振り落した。川の岸が、涜(けが)されたことのない処女の純潔に譬(たと)えてもいいように、真っ白くなっているので、橋の穹窿(きゅうりゅう)の下は一層暗く見えた。しかしほどなく目が闇に馴れた。数日前から夜ごとに来て寝る穴が、幸にまだ誰(たれ)にも手を附けられずにいると云うことが、ただ一目見て分かった。古い車台を天井にして、大きい導管二つを左右の壁にした