わたしとし |
私と詩 |
冒頭文
私の詩は短い。しかし短いのが自慢なのではない。自分としてはもう少し長い詩が書きたい。そして、もう少し私は詩の中に余裕をもちたい。「笑ひ」といふやうなものをゆつくり詩に書いてみたい。私の今の詩は詩集として一つに纒めて読んでもらう(ママ)のが一番よいのだが、さう思ふやうに詩集は出せない。 私は又、思想にも詩作にも未だ固つたものを持つてゐない。このことはどんな風に今の私を言ひ著せばいゝのか私にはわ
文字遣い
新字旧仮名
初出
「亜 28号」1927(昭和2年)3月
底本
- 尾形亀之助詩集
- 現代詩文庫、思潮社
- 1975(昭和50)年6月10日初版第1刷