うちゅうせんぺい
宇宙尖兵

冒頭文

作者より読者へ うれしい皇軍(こうぐん)の赫々(かっかく)たる大戦果により、なんだかちかごろこの地球というものが急に狭くなって、鼻が悶(つか)えるようでいけない。これは作者だけの感じではあるまい。そこで、もっと広々としたところを見出して、思う存分羽根を伸してみたくなって、作者はここに本篇「宇宙尖兵」を書くことに決めた。 書き出してみると、宇宙はなるほど宏大(こうだい)であって、実は

文字遣い

新字新仮名

初出

「新青年」1943(昭和18)年7月号

底本

  • 海野十三全集 第10巻 宇宙戦隊
  • 三一書房
  • 1991(平成3)年5月31日