高い塔が夕(ゆうべ)の空に聳(そび)えている。 塔の上に集まっている鴉(からす)が、立ちそうにしてはまた止まる。そして啼(な)き騒いでいる。 鴉の群れを離れて、鴉の振舞(ふるまい)を憎んでいるのかと思われるように、鴎(かもめ)が二三羽、きれぎれの啼声をして、塔に近くなったり遠くなったりして飛んでいる。 疲れたような馬が車を重げに挽(ひ)いて、塔の下に来る。何物かが車から卸されて、塔の内