ごくちゅうへのてがみ 12 せんきゅうひゃくよんじゅうごねん(しょうわにじゅうねん)
獄中への手紙 12 一九四五年(昭和二十年)

冒頭文

一月二日 巣鴨拘置所の顕治宛 駒込林町より(封書) 一九四五年一月二日 明けましておめでとう。爆竹入りの越年でしたが、余り近い所へ落ちもせず、しずかな元日でした。その上昨晩は思いのほか通して眠れたのでけさは特別よい二日です。寿江子が帰って来ていて、大晦日は、わたしが床に入ってしまってからブーの間にすっかりテーブルに白布をかけ、飾り、お正月にしてくれました。三十一日によそから届いたリ

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 宮本百合子全集 第二十二巻
  • 新日本出版社
  • 1981(昭和56)年1月20日