ごくちゅうへのてがみ 09 せんきゅうひゃくよんじゅうにねん(しょうわじゅうななねん)
獄中への手紙 09 一九四二年(昭和十七年)

冒頭文

八月七日 (第一信)[自注1]巣鴨拘置所の顕治宛 駒込林町より(代筆 モネー筆「断崖」(一)、コロー「ルコント夫人」(二)の絵はがき) (一)七日、今朝程はお手紙呉々も有難う! ああちゃんが後手にかくして朝のお目ざめに持ってきてくれたのを、忽ち看破したまではよかったけれど、さて手にとってつくづく表紙を眺めて、封をきり、いたずら者のいない間に読もうと思ったらば、字が一つも字の格好にみえないで、すじ

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 宮本百合子全集 第二十一巻
  • 新日本出版社
  • 1980(昭和54)年3月20日