ごくちゅうへのてがみ 07 せんきゅうひゃくよんじゅうねん(しょうわじゅうごねん)
獄中への手紙 07 一九四〇年(昭和十五年)

冒頭文

[#同行中見出し]一月二日[#同行中見出し終わり] 巣鴨拘置所の顕治宛 目白より(封書)一月二日  第一信さて、あけましておめでとう。除夜の橿原神宮の太鼓というのをおききになりましたか? 私たち(この内容は後出)は銀座からすきや橋に向って来た左角にある寿司栄の中でききました。 おだやかに暖い暮でしたが、正月になったら、きのうは風、きょうは又大層寒いこと。私は羽織を二枚着て居る有様です。 ずっとお

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 宮本百合子全集 第二十一巻
  • 新日本出版社
  • 1980(昭和55)年3月20日