ふじんみんしゅくクラブしゅいしょ
婦人民主クラブ趣意書

冒頭文

これまで、私たち日本の女性は、何と散り散り、ばらばらな暮しかたをして来たことでしょう。戦争の間、官製の婦人団体は、戦争目的を遂げるために、つよい力を発揮してあらゆる婦人を各方面へ動員しました。 農村で、工場で、婦人は男子に優るとも劣らぬ国の力で女子として、わが身を尽して働かされました。けれども、その動力となって軍事目的に協力したこれらの婦人団体は、終戦後の今日、破壊された食糧事情、混乱し

文字遣い

新字新仮名

初出

「婦人民主クラブ趣意書」1945(昭和20)年12月

底本

  • 宮本百合子全集 第十五巻
  • 新日本出版社
  • 1980(昭和55)年5月20日