ぶんがくほうほうろん
文学方法論

冒頭文

はしがき 学としての文学、即ち、文学の理論が可能であるとすれば、従来多くの学者によりてなされたやうに、文学とか、芸術とか、乃至は美とかいふものゝ形式的定義から出発する代りに、先づ第一に、さういふ試みを抛擲して、純粋に経験的なもの、具体的なものから出発しなほさねばならぬ。 このことは、従来の文学理論がもつてゐた一種の美しさ、深遠味、神秘的な色彩を奪つて、これに甚だしく粗笨な相貌を与へ

文字遣い

新字旧仮名

初出

底本

  • 平林初之輔文藝評論集 上巻
  • 文泉堂書店
  • 1975(昭和50)年5月1日