こんにちのぶんかのしょもんだい
今日の文化の諸問題

冒頭文

たとえばこの雑誌も「文化集団」という名をもっているように、われわれの見ききする範囲には非常に多く文化という言葉が使われ、卑近な一例をとれば、アンカにまで文化という名をつけてあやしまないようになっている。ところでその文化というものはどういう内容をもったものであるかと考える時、そこに二様の解釈があると思われる。広く人間の社会が創造した一切のものをこめて文化という場合もありそれよりせまく内容を定義して、

文字遣い

新字新仮名

初出

「文化集団」1934(昭和9)年10月号

底本

  • 宮本百合子全集 第十四巻
  • 新日本出版社
  • 1979(昭和54)年7月20日