“こどものほん”について |
| “子供の本”について |
冒頭文
子供の本を買いに行って、いつも当惑する一つのことがある。それは、どの本も一つの頁へあんまりどっさりの内容をつめこもうとして、絵でも実にこせついていて、子供らしい感覚の伸びやかさが無視されていることである。 うちの小さい甥は、フクチャンに絶大の親愛を傾けている。けれどもフクチャンの絵本はどうにも買ってやろうという気がしない。一頁をいくつにも区切って、新聞の絵の一コマの狭さのものがそのまま、ただび
文字遣い
新字新仮名
初出
不詳
底本
- 宮本百合子全集 第十四巻
- 新日本出版社
- 1979(昭和54)年7月20日