今朝、茶の間へおりて行ったら、いつものように餉台の上に新聞だの手紙だのがかさねておいてあって、朝の日かげがすがすがしい。裏から勢のいい洗濯の水音がしている。それをききながら、来ている手紙を一つ一つ見ていると、その中から黒枠が出て来た。私のところは社交的なつきあいというものは少いから、黒枠は何ごとかと視線のあらたまる思いでうちかえし読んで、覚えずまあ、どうしたことなんだろう、と歎息した。その不幸の通