おんなのじぶん
女の自分

冒頭文

人間には誰でも自分のことが一番面白いのだということがよくいわれている。確にそういうところもあろうと思う。自分のうれしいこと自分の悲しいこと、自分が好きと思いきらいと思うことは一番直接だし、ましてや自分が何か努力して難関を突破したという満足でもあれば、いよいよ自分のことは自分に興味ふかくもなるだろう。 その自然な傾向のなかで、とくに女は自分のことしか話さないということがおりおり皮肉めいて諷

文字遣い

新字新仮名

初出

不詳

底本

  • 宮本百合子全集 第十四巻
  • 新日本出版社
  • 1979(昭和54)年7月20日