しょくぎょうふじんにせいりきゅうかを! しぜんなことをしぜんなように
職業婦人に生理休暇を! 自然なことを自然なように

冒頭文

一般の婦人の勤労生活と毎月の生理的変化との関係が、新らしい注意で見られることは実によいと思う。日本では年々労働にしたがう若い女のひとの数は殖えており、先日それぞれの道の専門家が新聞で語っていたとおり、大衆の経済事情が近頃わるくなって来たにつれ、若い婦人の就業年限がのびて、婚期もおくれて来ているのが、今日の実際である。昔から、婦人の犯罪や自殺と生理的異常との関係は常識の上でも理解されているのであり、

文字遣い

新字新仮名

初出

「婦人公論」1937(昭和12)年5月号

底本

  • 宮本百合子全集 第十四巻
  • 新日本出版社
  • 1979(昭和54)年7月20日