はこだてこうしゅんやこうけい
凾館港春夜光景

冒頭文

地球照ある七日の月が、 海峡の西にかかって、 岬の黒い山々が 雲をかぶってたゞずめば、 そのうら寒い螺鈿の雲も、 またおぞましく呼吸する そこに喜歌劇オルフィウス風の、 赤い酒精を照明し、 妖蠱奇怪な虹の汁をそゝいで、 春と夏とを交雑し 水と陸との市場をつくる  ……………………きたわいな  つじうらはっけがきたわいな  オダルハコダテガスタルダイト、  ハコダテネムロ

文字遣い

新字旧仮名

初出

底本

  • 日本随筆紀行第二巻 札幌|小樽|函館 北の街はリラの香り
  • 作品社
  • 1986(昭和61)年4月25日