やつがたけのまじん
八ヶ嶽の魔神

冒頭文

邪宗縁起         一 十四の乙女(おとめ)久田姫は古い物語を読んでいる。 (……そは許婚(いいなずけ)ある若き女子(おなご)のいとも恐ろしき罪なりけり……) 「姫やどうぞ読まないでおくれ。妾(わたし)聞きたくはないのだよ」 「いいえお姉様お聞き遊ばせよ。これからが面白いのでございますもの。——許婚のある佐久良姫(さくらひめ)がその許婚を恐ろしいとも思わず恋しい恋しい情男(

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 八ヶ嶽の魔神
  • 大衆文学館、講談社
  • 1996(平成8)年4月20日