ドレフューだいぎごくとエミール・ゾーラ
ドレフュー大疑獄とエミール・ゾーラ

冒頭文

近時世界の耳目を聳動せる仏国ドレフューの大疑獄は軍政が社会人心を腐敗せしむる較著なる例証也。 見よ其裁判の曖昧なる其処分の乱暴なる、其間に起れる流説の奇怪にして醜悪なる、世人をして殆ど仏国の陸軍部内は唯だ悪人と痴漢とを以て充満せらるるかを疑わしめたり。怪しむ勿き也。軍隊の組織は悪人をして其凶暴を逞しくせしむること、他の社会よりも容易にして正義の人物をして痴漢と同様ならしむるの害や、亦他の

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 日本プロレタリア文学大系(序)
  • 三一書房
  • 1955(昭和30)年3月31日