だいぼさつとうげ 18 あわのくにのまき
大菩薩峠 18 安房の国の巻

冒頭文

一 この巻は安房(あわ)の国から始めます。御承知の通り、この国はあまり大きな国ではありません。 信濃、越後等の八百方里内外の面積を有する、それと並び立つ時には、僅かに三十五方里を有するに過ぎないこの国は哀れなものであります。むしろその小さな方から言って、壱岐(いき)の国の八方里半というのを筆頭に、隠岐(おき)の国が二十一方里、和泉(いずみ)の国が三十三方里という計算を間違いのな

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 大菩薩峠5
  • ちくま文庫、筑摩書房
  • 1996(平成8)年2月22日