ぼうびたい
防備隊

冒頭文

九月二十五日——撫順(ぶじゅん) 今度の事変で、君は、俺の一家がどうなったか、早速手紙を呉れた。今日、拝見した。——心配はご無用だ。別条ない。 俺は、防備隊に引っぱり出された。俺だけじゃない。中学三年の一郎までが引っぱり出された。 乳くさい中学生が、列車からおりてくる支那人に、遊底をガチッ! と鳴らして銃をかまえるのだ。 「大人(タアシン)! 大人!」 支那人は、

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 日本プロレタリア文学集・20 「戦旗」「ナップ」作家集(七)
  • 新日本出版社
  • 1985(昭和60)年3月25日