どうしこばやしのぎょうせきのひょうかによせて しがつのにさんのさくひん
同志小林の業績の評価によせて 四月の二三の作品

冒頭文

一 プロレタリア文化・文学運動の指導者、卓抜な国際的ボルシェヴィク作家同志小林多喜二の虐殺[#「虐殺」に×傍点、伏字を起こした文字]は、社会の広汎な分野に亙って少なからぬ震撼を与えた。 三月の諸文芸時評は同志小林の小説「地区の人々」の批評とともに何らかの形で、同志小林が殺された[#「殺された」に×傍点]ことについての哀惜を表明していた。同志小林についての追想というようなものも一つな

文字遣い

新字新仮名

初出

「国民新聞」1933(昭和8)年4月6、8~10日号

底本

  • 宮本百合子全集 第十巻
  • 新日本出版社
  • 1980(昭和55)年12月20日