じゅもくとそのは 01 じょぶんにかえてうたえるうたじっしゅ
樹木とその葉 01 序文に代へてうたへる歌十首

冒頭文

著者 書くとなく書きてたまりし文章を一册にする時し到りぬ おほくこれたのまれて書きし文章にほのかに己が心動きをる 眞心のこもらぬにあらず金に代ふる見えぬにあらずわが文章に 幼く且つ拙しとおもふわが文(ぶん)を讀み選みつつ捨てられぬかも 自(し)がこころ寂び古びなばこのごときをさなき文はまた書かざらむ 書きながら肱(ひぢ)をちぢめしわがすがたわが文章になしといはなくに ちひさきは小

文字遣い

旧字旧仮名

初出

底本

  • 若山牧水全集 第七卷
  • 雄鷄社
  • 1958(昭和33)年11月30日