『わがはいはねこである』ちゅうへんじじょ
『吾輩は猫である』中篇自序

冒頭文

「猫」の稿を継(つ)ぐときには、大抵初篇と同じ程な枚数に筆を擱(お)いて、上下二冊の単行本にしようと思って居た。所が何かの都合で頁(ページ)が少し延びたので書肆(しょし)は上中下にしたいと申出た。其辺は営業上の関係で、著作者たる余には何等の影響もない事だから、それも善(よ)かろうと同意して、先(ま)ず是丈(これだけ)を中篇として発行する事にした。 そこで序をかくときに不図(ふと)思い出した事

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 筑摩全集類聚版 夏目漱石全集第十巻
  • 筑摩書房
  • 1972(昭和47)年1月10日