たかはまきょしちょ『けいとう』じょ
高浜虚子著『鶏頭』序

冒頭文

小説の種類は分け方で色々になる。去ればこそ今日迄(こんにちまで)西洋人の作った作物を西洋人が評する場合に、便宜に応じて沢山(たくさん)な名をつけている。傾向小説、理想小説、浪漫派小説、写実派小説、自然派小説抔(など)と云うのは、皆在来の述作を材料として、其著るしき特色を認めるに従って之(これ)を分類した迄(まで)である。種類は是丈(これだけ)で尽きたとは云えぬ。一(ひと)たび見地を変れば新らしい名

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 筑摩全集類聚版 夏目漱石全集 10
  • 筑摩書房
  • 1972(昭和47)年1月10日