にじのえのぐざら (じゅうりきのこんごうせき) |
| 虹の絵の具皿 (十力の金剛石) |
冒頭文
むかし、ある霧(きり)のふかい朝でした。 王子はみんながちょっといなくなったひまに、玻璃(はり)でたたんだ自分のお室(へや)から、ひょいっと芝生(しばふ)へ飛(と)びおりました。 そして蜂雀(はちすずめ)のついた青い大きな帽子(ぼうし)を急(いそ)いでかぶって、どんどん向(む)こうへかけ出しました。 「王子さま。王子さま。どちらにいらっしゃいますか。はて、王子さま」 と、年よりのけらいが
文字遣い
新字新仮名
初出
底本
- 銀河鉄道の夜
- 角川文庫、角川書店
- 1969(昭和44)年7月20日改版初版、1991(平成3)年6月10日改版65版