じゅもくとそのは 20 びんぼうしゅびなし
樹木とその葉 20 貧乏首尾無し

冒頭文

貧しとし時にはなげく時としてその貧しさを忘れてもをる ゆく水のとまらぬこころ持つといへどをりをり濁る貧しさゆゑに 小生の貧困時代は首尾を持つてゐない。だからいつからいつまでとそれを定める由もない。そんな状態であるために殆んどまたそれに對する感覺といふものをも失つて居る觀がある。從つてオイソレとその記憶を持ち出して來ることが困難である。止むなくこれを細君にたづね相談して見た。

文字遣い

旧字旧仮名

初出

底本

  • 若山牧水全集 第七卷
  • 雄鷄社
  • 1958(昭和33)年11月30日