ぶんげいてきな、あまりにぶんげいてきな
文芸的な、余りに文芸的な

冒頭文

一 「話」らしい話のない小説 僕は「話」らしい話のない小説を最上のものとは思つてゐない。従つて「話」らしい話のない小説ばかり書けとも言はない。第一僕の小説も大抵は「話」を持つてゐる。デツサンのない画は成り立たない。それと丁度同じやうに小説は「話」の上に立つものである。(僕の「話」と云ふ意味は単に「物語」と云ふ意味ではない。)若(も)し厳密に云ふとすれば、全然「話」のない所には如何(いか)なる小説

文字遣い

新字旧仮名

初出

「改造」1927(昭和2)年4~8月

底本

  • 現代日本文学大系 43 芥川龍之介集
  • 筑摩書房
  • 1968(昭和43)年8月25日