さんじのあと
惨事のあと

冒頭文

一 楯井(たてい)夫婦が、ようやく未墾地開墾願の許可を得て、其処へ引移るとすぐ、堀立小屋を建てゝ子供と都合五人の家族が、落著いた。と間もなく此の家族が四ヶ月あまりも世話になっていた、遠い親類にあたる、その地では一寸した暮しをしていた山崎という農家の、若い嫁と生れて間もない子供と、子供を背負うてかけつけて来た子守女と、その家の老人と四人が惨殺されたという知らせをうけた。 そこは、楯井

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 北海道文学全集 第四巻
  • 立風書房
  • 1980(昭和55)年4月10日