すみよしまつり
住吉祭

冒頭文

海辺の方ではもう地車(だんじり)の太鼓が鳴つて居る。横町(よこちやう)を通る人の足音が常の十倍程もする。子供の声、甲高(かんだか)な女の声などがそれに交つて、朝湯に入(はひ)つて居る私を早く早くと急(せ)き立てるやうに聞(きこ)えた。此処(こゝ)に近い土蔵(くら)の入口に大(おほ)番頭が立つて、 『真鍮の大(だい)の燭台を三(み)組、中(ちう)を五(いつ)組、銅の燭台を三(み)組、大

文字遣い

新字旧仮名

初出

底本

  • 精神修養
  • 不明
  • 1911(明治44)年8月号