明後日は自分の誕生日。久々で国にいるから祝の御萩(おはぎ)を食いに帰れとの事であった。今日は天気もよし、二、三日前のようにいやな風もない。船も丁度あると来たので帰る事と定める。朝飯の時勘定をこしらえるようにと竹さんに云い付ける。こんどはいつ御出(おい)でかと例の幡多訛(はたなま)りで問う。おれの事だからいつだかわからんと云ったような事を云うてザブ〳〵とすまし、机の上をザット片付けて革鞄(かばん)へ