ひらめのがっこう
ひらめの学校

冒頭文

ひらめの学校の女の校長先生は、このごろお年をとって眼鏡をかけました。とても大きい眼鏡なので、生徒はびっくりしていました。 「まア、何て大きい眼鏡でしょうねえ。あれでは陸の上まで見えるでしょうよ。此の間、校長会議で竜宮へいらっした時、竜宮の街で、あの眼鏡を貰っていらっしゃったンですって。」 生徒たちは、海の底の砂地に腹這ってそんな話をしていました。とてもいいお天気で、海の底にもガラスのよ

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 林芙美子全集 第十五巻
  • 文泉堂出版
  • 1977(昭和52)年4月20日