かていのどくしょしつ
家庭の読書室

冒頭文

近ごろは一般に大分本を読むやうになつた。が、女は相変らず読まんナ、若い女どもは無暗と新らしがつてるが、小説を少しばかり読むものは読書家がつてる。尤も新聞さへ碌々読まんのが多いのだから、新らしい小説の一冊も読むものは読書家然としてゐられるが、未だ〳〵読書国民とは云はれない。 第一、書物を買ふ銭を惜しむ事は呆れて了ふ。要りもしない、一年に二度か三度著る事があるか無いか解らなくても、著物は五十

文字遣い

新字旧仮名

初出

底本

  • 日本の名随筆 別巻6 書斎
  • 作品社
  • 1991(平成3)年8月25日