ちゅうごくかいきしょうせつしゅう 15 ちほくぐうだん(しん)
中国怪奇小説集 15 池北偶談(清)

冒頭文

第十三の男は語る。 「清(しん)朝もその国初の康煕(こうき)、雍正(ようせい)、乾隆(けんりゅう)の百三十余年間はめざましい文運隆昌の時代で、嘉慶(かけい)に至って漸く衰えはじめました。小説筆記のたぐいも、この隆昌時代に出たものは皆よろしいようでございます。わたくしはこれから王士禎(おうしてい)の『池北偶談』について少しくお話をいたそうと存じます。王士禎といってはお判りにならないかも知れませ

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 中国怪奇小説集
  • 光文社文庫、光文社
  • 1994(平成6)年4月20日