ちゅうごくかいきしょうせつしゅう 14 せんとうしんわ(みん)
中国怪奇小説集 14 剪灯新話(明)

冒頭文

第十二の夫人は語る。 「今晩は主人が出ましてお話をいたす筈でございましたが、よんどころない用事が出来まして、残念ながら俄かに欠席いたすことになりました。就きましては、お前が名代(みょうだい)に出て何かのお話を申し上げろということでございましたが、無学のわたくしが皆さま方の前へ出て何も申し上げるようなことはございません。唯ほんの申し訳ばかりに、どなたも御存じの『剪燈新話』のお話を少々申し上げて

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 中国怪奇小説集
  • 光文社文庫、光文社
  • 1994(平成6)年4月20日