ちゅうごくかいきしょうせつしゅう 13 てっこうろく(みん) |
中国怪奇小説集 13 輟耕録(明) |
冒頭文
第十一の男は語る。 「明(みん)代も元(げん)の後を亨(う)けて、小説戯曲類は盛んに出て居ります。小説では西遊記(さいゆうき)、金瓶梅(きんぺいばい)のたぐいは、どなたもよく御承知でございます。ほかにもそういう種類のものはたくさんありますが、わたくしは今晩の御趣意によりまして、陶宗儀(とうそうぎ)の『輟耕録』を採ることにいたしました。陶宗儀は天台の人で、元の末期に乱を避けて華亭(かてい)にか
文字遣い
新字新仮名
初出
底本
- 中国怪奇小説集
- 光文社文庫、光文社
- 1994(平成6)年4月20日