ちゅうごくかいきしょうせつしゅう 09 けいしんろく(そう)
中国怪奇小説集 09 稽神録(宋)

冒頭文

第七の女は語る。 「五代を過ぎて宋(そう)に入りますと、まず第一に『太平広記』五百巻という大物がございます。但しこれは宋の太宗(たいそう)の命によって、一種の政府事業として李昉(りぼう)らが監修のもとに作られたもので、汎(ひろ)く古今の小説伝奇類を蒐集したのでありますから、これを創作と認めるわけには参りません。そこで、わたくしは自分の担任として『稽神録』について少々お話をいたしたいと存じます

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 中国怪奇小説集
  • 光文社文庫、光文社
  • 1994(平成6)年4月20日