そほうせんせいの「たいしょうのせいねんとていこくのぜんと」をよむ |
蘇峰先生の「大正の青年と帝国の前途」を読む |
冒頭文
所謂文壇に復活したる蘇峰先生は『時務一家言』に引続いて『世界の変局』及び『大正政局史論』を出し、更に去年の夏より筆硯を新たにして『大正の青年と帝国の前途』なる一篇を公にした。始め新聞に掲載されて居つた節には、どれ丈け世間の耳目を惹いたか知らないが、十一月の初め一部の纏まつた著書として公にさるゝや、非常の評判を以て全国の読書界に迎へられ、瞬く間に数十万部を売り尽したと『国民新聞』は云つて居る。蘇峰先
文字遣い
新字旧仮名
初出
底本
- 日本の名随筆 別巻96 大正
- 作品社
- 1999(平成11)年2月25日