ぷろふいる誌、九月号所載、甲賀三郎氏の「探偵小説講話」末尾に於て、特に私が文芸通信誌上に書いた「探偵小説の真使命」と称する一文のために「夢野久作君に問う」の一項を設けられたについて御回答申上る事を近頃の欣快(きんかい)とし且つ光栄とするところである。 ところが実を云うと私は「御回答申上る言葉がない」と云う以外に御回答申上る言葉がないのである。それは何故か……。 第一に私の書いた