ゆめ

冒頭文

カントが発狂の階梯だと恐れた夢を自身に検究する事に再び着目したるは、新約克のジユリウス、ネルソン Julius Nelson です、既に記録した夢の数は四千あつて、短いのは一語で写され、長いのには百語を費す、ネルソンは夢を区別して晩夢、夜夢、朝夢の三としたり、晩夢は疲労の日に継ぐもので、大抵日業の継続から悲壮的(トラーギシユ)の結末を示し——昼間氷鞾の戯をなし夕にもこれを夢み遂に僵る—— 醒

文字遣い

新字旧仮名

初出

「衛生新誌」1889(明治22)年9月

底本

  • 日本の名随筆14 夢
  • 作品社
  • 1984(昭和59)年1月25日